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2010年7月25日日曜日

ALBA HOT GEAR V682-6030


ALBA HOT GEAR V682-6030
ベゼル径37mm 厚み10.5mm ラグ幅18mm

往年のALBA HOT GEARシリーズより,V682-6030です.HOT GEARはおそらく1980年代後半~1990年代前半に発売された複雑機能を持ったシリーズで,アナログ時計とデジタル時計の両方があります.アナログの方はサーキットクロノグラフ機能を備えたCal. V681と,アラームと1/100クロノ機能を備えたCal. V682が代表的で,いずれも6時位置のダイヤルでの機能モード切り替え式です.他にも普通のクロノグラフのモデルなどいろいろあるようです.デジタルの方はさらにバリエーションが豊富でよくわかりません.

このモデルは,現代の腕時計としてはやや小ぶりの37mm径で,ラグ幅18mmというのも細身ですが,精悍な黒文字盤に独特のベゼルとラグ形状が気に入ってます.ちょっと太めのインデックスもカッコいいです.ゴツくないので気軽に使えるのもいいですね.

この時計の特徴はなんといっても,モード切り替えによって独立に動作する3つの針です.モードダイヤルをクロノモードに切り替えると,長針,短針,秒針が最短距離でゼロ点復帰するのは,いつ見ても楽しいです.この針の動きはSEIKO 6M15とも同じですが,1/100クロノを備えている点が大きな特徴となっています.1/100クロノをスタートさせると長針が1秒ごとに動き,秒針が1/10単位で文字盤をぐるぐる回り,ストップを押した時点で短針が動き出して11~1時位置にある1/100単位のゲージを指し示します.このようにストップしてから1/100秒の位を指し示すというのはタグホイヤーのキャリバーSに似てますが,こちらがオリジナルですね.ただし,この1/100クロノは最大1分間しか計測できないという,かなり致命的な弱点があるため,通常の1/10クロノ機能も付いており,そちらは60分まで計測できます.SEIKOには1秒間に10回転する1/100秒針を備えたCal.7T82などもありますが,ギミックとしてはこのHOT GEARの方が面白いですね.

この時計の時刻合わせやアラーム合わせは,長針と短針を独立に設定できるので非常に使いやすいです.9時位置に24時間計があり,アラームも24時間の中で設定できます.唯一の残念な点は,デイト窓がないことです.モードダイヤルを切り替えてカレンダーモードにすると,月日を指し示してくれますが,わざわざ切り替えないと日付が分からないのはやはり使いづらいですね.この点は,デイト窓装備+複雑機能を持った6M系のムーブにはかなわないところです.

以前は,姉妹機種のV682-6020を所有していました.こちらは白文字盤で,文字盤のデザインは気に入ってたのですが,ベゼルやラグ形状,ベルトなどはいまいちでした.

ALBA HOT GEAR V682-6020

つい先日,金色ベゼルのモデルも見かけました.

ALBA HOT GEAR V682-6030
(写真出典: http://page13.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r69203943 )

他に,V681-6000を所有してたこともありました.こちらもなかなかおもしろかったですが,サーキットクロノは複雑すぎていまいちよくわかりませんでした.

ALBA HOT GEAR V681-6000

今やこういう遊び心のある複雑機能時計はほとんどなくなってしまいました.現代の技術をもってすれば,もっともっと面白い動きをする時計が作れそうなのに,どれもこれも普通の三つ目クロノか,せいぜいクロノ+アラームぐらいで,まったくもって残念です.デジタルならばTokyoflashとかNOOKAあたりは面白いですが...